ボリビア旅行記
Day1
日程は2月3日日本出発、2月17日帰国の全行程。
この日は、20:30頃に羽田空港を出発。メンバーは、弊社代表魚住、元木さん、BAR小鳥遊の高梨さんご夫妻。
搭乗したのはアメリカン航空。快適とまではいかずとも、まずまずのフライトでした。
時差の関係で、出発から時間を巻き戻すかたちで、同日13:30にはロサンゼルスに到着。
ちょっと得した気分になります。
到着後はレンタカーを借りて、ハリウッド、ビバリーヒルズ、サンタモニカをまわるロサンゼルス観光。
19時過ぎには、BAR BenFiddichの鹿山さんとメキシコ料理店で合流しました。
出だしからトラブルもなく、予定通りに進んでいます。
2月5日深夜1:30には、パナマ経由でいよいよボリビアへ向かいます。
前回搭乗したCOPA航空に対し、今回はユナイテッド航空の機体を利用。とはいえ、実際の運航はCOPA航空ということで少し不安もありましたが、ロサンゼルスでのスムーズなチェックインには、ユナイテッド航空の教育の良さを感じました。
Day 2:ついにボリビア到着 ──
明日からシンガニの本拠地・タリハへ
約40時間の長旅を経て、2025年2月4日22時30分頃、ようやくボリビア・サンタクルズに到着しました。ロサンゼルスからパナマ経由でのフライト。時差を含めると、日本とは13時間の時差があります。
地球の裏側、ボリビアでの時間がいよいよ始まります。
ここから、シンガニの本場「タリハ」へと向かう準備に入ります。
ホテル到着後も、すぐに明日の段取りを確認。出発は翌朝5時起き、6時過ぎにはタリハへと移動開始です。
寝不足の方も多く、飛行機でうまく眠れたような、眠れていないような…という微妙な状態。ホテルでもなかなか寝付けない様子が見受けられました。
けれど、いよいよ明日から本格的に始まるシンガニの旅。
この地でどんな出会いが待っているのか、期待が高まります。
Day 3:シンガニの本拠地・タリハへ──
Rujeroの温かな歓迎
2025年2月5日、いよいよシンガニのメッカ「タリハ」へと移動する日を迎えました。
朝6時、ホテルのロビーに集合し、15分ほどで軽く朝食をとったのち、車で出発。
タリハは、ボリビア国内におけるシンガニ生産の90%以上を担っている、まさに中心地です。
現地では、HISボリビア現地スタッフでありプロミュージシャンとしても活動する落合さん、そして弊社ボリビア支店のメンバーと合流。今回の旅のメンバー7名がついに全員そろいました。
まず最初に訪れたのは、弊社が取り扱うシンガニ「Rujero(ルフェロ)」のオフィス。
到着するやいなや、スタッフの皆さんが温かく出迎えてくださり、その歓迎ぶりに一同感激。
これから始まる視察の第一歩として、幸先の良いスタートとなりました。
ランチには、地元で人気のレストランでアルゼンチン産の牛肉ステーキを堪能。
しっかりとした赤身の旨味と程よい脂が絶妙で、「ここに来て良かった」と感じる味でした。
ワイナリーAranjuezが手がける
シンガニ“Insignia”
午後は最初の蒸留所、Aranjuezに訪問しました。こちらはボリビア国内でも有数のワインメーカーであり、とても美味しいワインを造っていました。
昨年からシンガニブランド(Insignia)を立ち上げており、
最新のフランス製蒸留器を使用し、初めてシンガニを造っておりました。
美味しいマスカット、そして美味しいワインが出来ており、このブランド特有のシンガニが出来ておりました。
新進気鋭のシンガニメーカーを目の当たりにでき、大変有意義な時間を過ごせました。
これからがとても楽しみなシンガニブランドです。
世界でも類を見ない最新の蒸留器には、一見の価値ありです。
その日の夜は、ボリビア料理を堪能しながら、時差ぼけとボリビアまでの旅の疲れをいやしつつ、皆さまお部屋に戻られました。
Day 4|テレビ出演から始まった、新たな出会い
2/6AM 突然のRujero社長のご指名で、朝のニュース番組に、約10分間の生放送、独占インタビューとなりました。
いつも私のようなものが・・・とは思っておりますが、Rujero社長のご指名で断るわけには行かず、タリハにあるスタジオを訪ねていきました。
訪ねてみると、もう私の出演準備は整っており、過去にボリビア大使館に提供した写真が、テレビ画面に流れて、インタビュースタート。
全く分からないスペイン語が飛び交い、私の紹介が終わった頃、通訳の方が私に質問してきました。
シンガニとの出会い、今回ボリビアに来てどうだったか。日本でのシンガニの売れ行きや、日本のバーテンダーさんはシンガニを気に入っているのか等、いろいろな質問が来ました。
その質問に一つ一つ丁寧にお答えすると、皆さん日本という国をあまり知らないテレビスタッフの方々でしたので、わおー、という感嘆の声なども聞こえることがありました。
この後の番組の影響といいますと・・・
日本大使館に、ある蒸留所からの連絡があり、急遽本日の蒸留所訪問に組み込まれることになりました。
3度目のLosParrales訪問
テレビ出演からホテルに戻ったあと、最初の訪問先として向かったのは「LosParrales」蒸留所でした。
今回で3回目の訪問となりますが、超多忙な社長が仕事の合間に10分だけ時間をつくってくださり、1年ぶりの再訪を迎えて堅く握手を交わしました。
また、しっかりと覚えてくださっていたのが「ヘレンシアチョコレート」のお土産。
ウユニ塩湖の塩を使った、妻の超お気に入りのチョコレートで、この蒸留所でしか食べることのできない特別な一品です。今回も変わらぬプレミアムな味わいでした。
LosParralesを訪れると、「ああ、戻ってきたな・・・」と、自然と懐かしさがこみあげてきます。
香水のような一杯との出会い──
Juan Diablo蒸留所
LosParrales蒸留所のあとは、今朝のテレビ出演をきっかけに連絡をいただいた蒸留所へ向かいました。
その蒸留所は、午前中に訪問したLosParralesと、午後に予定していたCasa Realのちょうど中間に位置しており、移動の面でもとてもスムーズでした。まさに、神様がくださった偶然の出会い──それが「Juan Diablo」蒸留所でした。
これまでに20種類以上のシンガニを飲んできましたが、ここで出会った1本は、本当に素晴らしいシンガニでした。まるで香水のようなマスカットの香り、そして爽やかで繊細な甘み。ひと口で心を掴まれるような、完成度の高い逸品です。
Bar BenFiddichの鹿山氏、バー小鳥遊の高梨氏も、最高級の賛辞を送るシンガニに出会えたと興奮を隠せない様子でした。
標高1800mに位置する蒸留所。大人の隠れ家のような地下の熟成庫。どれをとっても私たちの五感を刺激し、心に残る時間となりました。
蒸留所見学が終わったあと、皆これは入れるべき、という声が相次ぎましたので、早速、年末もしくは来年の輸入計画に組み込みました。
CasaReal蒸留所にて
歴史的な会談と、待ち望んだ一言
CasaReal蒸留所は、ボリビアで一番生産量の多い蒸留所であり、現在弊社は最上級のみを日本に輸入しております。
上級以下は、USAの会社とCasaRealとの契約があり、取り扱えない状況となっておりました。
この蒸留所は、2年連続で行っており、今回は3回目の訪問となりました。
1年目は、所属バーテンダーとマエストロ(蒸留責任者)の案内で、鹿山氏(Bar BenFiddich)、高梨氏(バー 小鳥遊)と所属バーテンダーのカクテル競演が繰り広げられました。
2年目はマエストロの案内でしたが、マエストロの部屋に初めて通されたインポーターとなりました。
伊藤氏(Cocktail Bar Raven)とマエストロのシンガニ、シンガニGIN、シンガニコーヒーリキュールの作り方に対する討論が英語で繰り広げられ、私たちはただただ見守るばかりで、シンガニについて多くのことを学ぶ機会となりました。
そして3年目の今年、遂にオーナー一族が出てきて、マエストロ、所属バーテンダーと共に私たちのアテンドをしてくださいました。感激の瞬間です。
実は偶然ですが、CasaRealのオーナー一族の方は、コチャバンバという都市から蒸留所のあるタリハまで、同じ飛行機でした。
私たちの着ていたシンガニTシャツを見かけて声を掛けてくれ、「これからタリハの蒸留所に行くんだ」と話したら、「ぜひうちにもおいでよ」と言ってくださいました。
話しているうちに、CasaRealのオーナー一族だということが分かり、偶然の出会いにお互い感動してしまいました。
今回、CasaRealのオーナー一族の方は、私たちに会うためにタリハに来てくれたことも分かり、感激の中、私とオーナーの方の会談が始まりました。
今年が、上級以下のUSAの会社との契約が切れる年で、来年からの上級以下の取り扱いについての会談でした。
会談は上手くいき、「御社ならば、お酒に精通しているので、少量でも卸してあげるよ」という一言をもらいました。待ちに待った瞬間です。
これもバーテンダー(鹿山氏、高梨氏、伊藤氏)さん達のシンガニに対する情熱のお蔭です。
本当に感謝のしようがありませんでした。
こうして来年より、上級以下を取り扱う許可をいただいたのでした。
契約はこれからなので、たぶんですが・・・。
Day5へ続きます。お楽しみに。